無償支援掲示板

無償支援掲示板で知り合った室井さんは20代後半の化粧っ気がないすっぴん美人だった。
いろいろとワケアリなんだろうなと思う。例えばマッチングアプリなんかでもヤリモクや援助交際目当ての人間は混じっていると思うが、表立ってはいない。ストレートに異性との出会いを目的にしているものだ。しかし、無償支援掲示板なんてモロに売春の世界だ。まさか、無償支援掲示板で清く正しい男女交際を望んでいる人間なんておるまい。婚活や恋人つくりのために風俗に勤めている嬢なんていないのと同じで。
普通そうに見える室井さんも裏ではいろいろあるのだろうなと思うが、援交相手にその目的を聞くほど野暮なことはない。やるだけやってお金を払って何もなかったことにする、それが最低限のマナーだし、深入りするのは決して良くない。ワケアリなんだから何らかのトラブルに巻き込まれる可能性もある。
それがわかっているのに、僕は室井さんには思わず理由を聞いてしまった。聞いてあげなくてはならない雰囲気が、援助交際の場にいるのは不自然なあまりにも普通過ぎる室井さんからは漂っていたからだ。
「父親が末期がんなんですよ」
お金支援掲示板を利用したシングルマザーの私が無償支援を受けた経緯
がん保険にも入っておらず、健康保険適用とは言え毎月結構な額がかかる。医者からは高額な治療を施せば延命できると言われており「実の父親を見捨てるわけにはいきませんしね」と、こうして無償支援を募って治療費を払い続けているそうだ。
重い話を聞いてしまったなと思った。これは援助せざるを得ない。もっとも、こちらも室井さんのキュッと締めてくれるまんこを堪能しているわけだから、援助しないと言う選択肢は既にない。「ちょっとでも足しになれば」と約束よりやや多い額を支援してあげることでその場は終わった。
その室井さんと再会したのは1年後だ。彼女はまた無償支援を求めていた。
「父親が末期がんなんですよ」
室井さんはまたそう言っていた。どうやら1年前に僕と援助交際したことは覚えていないらしい。いったい、彼女の父親はいつ亡くなるんだろう?永遠に亡くならずに彼女は無償支援で稼ぎ続けるのではなかろうか。
お金を恵んでくれる人
デブの主婦